ウルトラシリーズ最強！全知全能の超人！ウルトラマンキング

最強キャラ　その６

ウルトラマンキング：ウルトラシリーズ最強の存在

今回紹介するのは、ウルトラシリーズ最強キャラ、ウルトラマンキングである。初登場は『ウルトラマンレオ』第26話「日本名作民話シリーズ！ウルトラマンキング対魔法使い」。怪獣人プレッシャーの魔法で小さくされたレオを助けるために現れた。そしてキングハンマーでレオを元のサイズに戻し、キングマントをブレスレットに変えて彼に授けたのであった。

その後、39話で再登場。ババウル星人に盗まれたウルトラキーを破壊するという不可解な行動を取る。ウルトラキーがなければ、ウルトラの星と地球が衝突する危機に陥るはずですなのだが、キングは「キーなど問題ではない」と断言。壊れたウルトラキーは最終的にレオ兄弟により修復されたのだが、キングにはこの未来が見えていたのかもしれない。また、第50話では星人ブニョによって凍らされ、さらには全身をバラバラに切断さたレオを生き返らせた。

ウルトラマンキングの他作品での活躍

『ウルトラマンメビウス』では、ウルトラマンヒカリにナイトブレスというブレスレット型のアイテムを与えている。このナイトブレスはメビウスへと渡り、最終的にはエンペラ星人を倒す鍵となるアイテムとなった。どうやらキングはこの戦いの結末が予測できていたようだ。

『ウルトラマンジード』では、宇宙と同化して破壊された宇宙を復元。人間がウルトラマンと同化するように、キングは宇宙と一体化する感覚でその力を行使できるらしい。

キングの強さと能力

　ウルトラ兄弟が人間から見て超越的な存在であるのに対し、ウルトラマンキングはウルトラ兄弟と「人間とウルトラ兄弟」ほどの差があるとされている。本人いわく、並のウルトラ戦士がキングに挑むのは、人間がウルトラマンにタイマンで挑むのと同じくらい無謀とのこと。

　また『ウルトラマンオフィシャルデータファイル』では「無限のパワーを持ち、能力に制限はない」とも記されている。実際『大怪獣バトルウルトラ銀河伝説』では、光の国のウルトラ戦士が束になっても敵わなかったベリアルを、1人で簡単に封印している。

　キングの主な必殺技は「キングフラッシャー」。両手を水平に構え放つシンプルな光線ながら、非常に高い攻撃力を持つ。アブソリュート・タルタロスの最大技「アブソリュートマキシマムディストラクション」と打ち合いになった時は若干押し込まれていたが、これが本気状態だったかは分からない。

　他もウルトラキーを破壊した「キングスパーク」という光線もあるが、フラッシャーとどちらが強力かは不明。また、ベリアルを封印した際には強大な念動力を発揮している。

　時間・次元・並行世界にも干渉可能で、自分の30万歳の誕生日を祝わせるため、あらゆる次元を融合させて人を呼び集めたとかなんとか。

全能の概念と「全能のパラドクス」

　キングは「全知全能」とされるが、アストラの足につけられた鎖を外せなかったことがあり「全能なのに何でできないことがあるの？矛盾してね？」と揶揄されることもあった。しかし、これを単純な矛盾と捉えるのは浅薄である。

　哲学的には、「全能のパラドクス」という問題がある。これは「全能者が存在すると矛盾が発生する」という概念で、つまるところ全能者は論理的に存在し得ないと示唆している。一般的に「全能」という表現は比喩的な意味合いで使われることが殆どだ。例えば「Aさんは何でもできる」と言われた時に「何でもできるの！？じゃあ宇宙を作り変えられるのか？」と突っ込むのは的外れであろう。このような表現が比喩であることを理解するのは、日本語のコミュニケーションにおいて基本的なルールと言えるはず。

理解力の低下と「全能」論争の問題点

しかし、この基本を理解していない人は意外と多い。「〇〇は全能だ」という表現を見つけると、それを文字通りに解釈し、一方で「〇〇でも敵わない存在がいる」と主張する。矛盾しているのだが言ってる本人はそれが矛盾である事に気付かない。こうした事例は「視聴者や読者の理解力が著しく低下している」問題の一例とも言えよう。

例えば、「アメコミには全知全能が何人もいるから凄い」と自慢げに語る人もいるが、その主張自体が矛盾を孕んでいることに気づいていないケースは多々ある。こうした状況は、フィクションに対する理解を深める必要性を示しているのではないかと思う。

総評

ウルトラマンキングは、ウルトラシリーズにおける最強キャラクターであり、他のウルトラ戦士達と一線を画す存在である。その強さだけでなく、ストーリーにおける象徴的な役割や哲学的な議論を引き起こす存在として、シリーズにおける特別な地位を築いているのだ。はてさて、今後この最強ウルトラマンが『本気』を見せてくれる日は来るのだろうか？